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丘山抄

2009-10-17

No.009

 まだ梅雨のあけなかったある日、曇り空のむし暑い中、妻と、西瓜と金時豆と南瓜を植え付けてある畑の草ひきをした。普段も汗かきな私は、額も背中も手袋の中もビッショリと汗をかいた。しかし、野良で食べた弁当と冷たい麦茶はうまかった。
 そして、家に帰ってシャワーを浴びて体を拭いていて、フト、小学生の時、川で「水アビ」をして石の上で体を乾している時の「ニオイ」を感じた。と同時に、一瞬のうちに、その頃の「水アビ」の情景が鮮明に蘇った。一緒に泳いだ友の顔も、おぼれかけた時の恐怖感も。
 その数日後、20数年ぶりに、小学校5、6年の担任であった先生にお会いする機会があった。先生はお年を召されていたが、時折、あの溌剌とした、機知に富んだ言葉を発せられたので、往年の姿を彷彿とさせるものがあった。私たちも、瞬時に、50年前の小学生に戻った。夏休み、毎日のように、川に「水アビ」に出かけていた時の。(安)

 

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